[Smaart徹底解説-3]Smaart以外に何が必要?
これまでにSmaartでできること、Smaart v9の種類などについてお話ししてきました。ここでは実際に測定するのに何が必要で何を揃えたらいいのかを解説していきます。
=目次=
- Smaartを動かすためのPCについて
- Smaart以外に何を揃えたらいいの?
- インターフェース
- 測定マイク
- まとめ
Smaartを動かすためのPCについて
Smaartは音響測定・解析をするためのソフトウェアということを学びました。
ソフトウェアということはそれを動かすためのPCが必要になります。PCの種類は多岐にわたるためどのようなPCを選べばいいのかについて書いていきます。
もしPCをお持ちの方は自分のPCのスペックが使えるものかを確認してみてください。
スペックの見方は、
macOS→左上のリンゴマークをクリック
Windows→windowsマークのボタンを押す>設定>システム>(下の方に)バージョン情報
最小構成 | Windows | macOS |
OSバージョン | Windows10(64bitのみ)以上 | macOS10.14(Mojave)以上 |
CPU | 第6世代IntelCore i5 or それ以上 | 第6世代IntelCore i5 or それ以上 Apple Silicon Mシリーズ |
RAM | 4GB | 4GB |
グラフィック | DirectX12をサポートしてること | どれでもOK |
ディスプレイ | 1024×768 | 1024×768 |
サウンドドライバー | ASIO or WAV/WDM | Core Audio |
基本的には現在電気屋さんで売っているPCはほとんど対応していると思います。
ただし、windiowsの欄にオレンジの文字がありますが、少しだけ注意点があります。
CPU→ARMのものはサポート対象外
グラフィック→Level12/WDDM2.0+に将来対応すること
とあります。なのでもしWindowsで使用予定の方は確認してみてください。
また、新しいOSなどが出た場合はホームページでバグが起きていないか確認してからアップデートするといいでしょう。
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Smaart以外に何を揃えたらいいの?
続いてPC以外には何を揃えればいいのかを紹介していきます。
インターフェース
→ PCと音声入出力を繋ぐためのものです。Smaartを使う時の操作性などにも関係してきます。インターフェースとは下記写真のようなものになります。自身のPCとの相性もあるので互換性があるか確認してから購入しましょう。
Steinberg / UR22C
2万~2万5千円ほどで購入できるかと思います。
- 最低でも2ch以上のinputがあるか
- ファンタム電源をかけることはできるか
- 持ち運べる重量・サイズか
- USBバスパワーか
- 最低でも2ch以上のinputがあるか
- Smaartを使う時には1つのソースでの測定もしくは2つのソースを用いての測定になるため、最低でも2ch以上のinputが必要になります。
- ファンタム電源をかけることはできるか
- 基本的に2ch必要なうちの1chは測定用マイクをinputします。測定マイクはコンデンサーマイクなのでファンタム電源が必要となります。
- 持ち運べる重量・サイズか
- 据え置きや常にラッキングしていて、手持ちしないのであれば気にすることはないですが、持ち運ぶことがあるのであれば考慮する点になります。
- USBバスパワーか
- 特に持ち運びで運用する場合はバスパワーの方がPC・インターフェース・ケーブル周りはすっきりとしていていいでしょう。
測定マイク
→測定データをとるための大切な入り口となります。それぞれマイクの種類があるので吟味して選ぶといいでしょう。普段マイクを見たことある人からすると下の写真のように先端が細長く変わった見た目をしているように感じると思います。そして、このマイクは楽器やボーカルマイクと違ってフラットな特性で作られています。
dbx / RTA-M
1万5千円~2万円ほどで購入できるかと思います。
- マイクの校正データがついているか
- 持ち運びできるサイズか
- マイクの校正データがついているか
- マイクの校正データとはフラットな特性からズレたそれぞれ個体の誤差を数値化したファイルのことで、このファイルをSmaartに読み込ませることによって正しくフラットな特性のマイクとして使用することができます。もちろんなくても使用することはできるが、ある方が望ましいです。
- 持ち運びできるサイズか
- PAの現場でよく使われているEarthworksのM30というマイクですが、例に出したdbxのマイクよりも大きく重量もあります。裸でマイクを持っていくわけにもいかないので持ち運ぶ場合はケースなども考慮する必要があります。
まずSmaartを使ってみたいという人やざっくり特性が分かれば良いという人は高価なマイクとインターフェースは不要でしょう。
しかし、正確なデータを必要としている人はマイクとインターフェースの組み合わせがとても大切になってきます。この点については次回解説してみようと思っています。
PCがSmaartの動作要件を満たしているか確認
インターフェースと測定マイクを揃える
(インターフェースは、2ch以上のinput・ファンタム電源があること)
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