[Smaart徹底解説-8]SPL設定について
Smaart v8以降だとSPLの詳細設定ができるようになりました。それらを使用するにはまず、基本的な設定が必要なのでそれらを設定していきます。
=目次=
- SPLの設定に必要なもの?
- SPLの設定方法
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SPLの設定に必要なもの?
SPLの設定をするためにはSPLのキャリブレーターが必要になります。キャリブレーターにも色々種類があるので説明します。
必要なものは、キャリブレーター + アダプター の2つです。
キャリブレーター、ピストンホン、音響校正機といういう人もいます。
そしてクラス1とクラス2の2種類があります。もちろんクラス1の方が精度がいいのですが、価格もとても高いです。なので基本的にはクラス2でも問題ないと思います。
クラス1だと下記のようなものになります。30万オーバーです。
なので、筆者が使用しているのはクラス2です。
筆者がおすすめするのはiSEMconというメーカーがコスパも良く使いやすいと思います。
このメーカーはドイツのメーカーで測定マイクも作成しています。それにその他にも色々測定するためのツールを販売しているので信頼できるかなと思います。
残念ながらAmazonでの取り扱いがないので、楽天での購入がおすすめです。
そして購入するときに注意しなくてはいけないのが、それぞれ使用しているマイクによって専用のアダプターが必要になります。下の写真の左側に映っているのがアダプターです。
Earthworksの場合はセットになっているのでこのようなものを選択すればOKです。
キャリブレーター単体は下記のものを揃えればOKです。
そして、下記のようなマイクに適したアダプターを選択します。
Beyer / MM1用
iSEMcon / EMX7150用
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SPLの設定方法
初めにconfigの中にあるI-O configをクリックします。
そして、赤矢印のcalibrateをクリックします。
次にマイクをキャリブレーターに下記のようにセットします。
この時に圧が変わらないように、ゆっくりと挿入します。厳密にいえば周囲圧の補正も加えるといいのですが、圧力計がないとできないので今回は割愛します。
次に、offsetの部分に94(dB)と記入して、Calibrateをクリックします。
基本的にこの時のインターフェイスのゲインは絞り切りがいいと思います。
なぜ94dBかというのはこちらをご覧ください。
そうすると自動でoffsetを計算してくれます。OKをクリックするとoffsetが自動で反映されます。とても簡単だと思います。
しかし、ここで大切なのは、インターフェースのゲインです。
基本的には、SPLキャリブレートをしたらインターフェイスのゲインは触らないようにして下さい。もしゲインを触ってしまった場合は再キャリブレートが必要になります。
なので、おすすめはインプットをYパラでSPL用とトランスファー/RTA用にするといいでしょう。
インターフェイスのゲインがPCなどで数字が分かる場合は、先ほどのやり方とは異なり、マイクをキャリブレーターに差してSmaartのメーターが94dB(キャリブレーターの発振するレベル)になるまでインターフェイスのゲインをあげていきます。
もし、インターフェイス側のヘッドルームがあるようであれば、こちら側の方が感度共によりいいです。
もしくは、ゲイントラッキング機能がある下記の様なインターフェースにするのもひとつの方法です。
以前はRolandのOCTA-CAPTURE UA-1010という機種があったのですが、もう中古で購入するしかなくなってしまいました。
そして、インターフェイスを購入するには、マイクとの組み合わせも考慮しなくてはいけません。
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